稲田大学 体温・体液研究室

ヒトの温度と水に関わる問題を解決する

Waseda University Body temperature and Fluid laboratory

Journal Club (5/29/2020)

5月29日のJournal ClubはD3増田が担当しました。

Smith, C. J., & Havenith, G. (2019). Upper body sweat mapping provides evidence of relative sweat redistribution towards the periphery following hot-dry heat acclimation. Temperature, 6(1), 50–65. https://doi.org/10.1080/23328940.2019.1570777

Sweat mappingの研究を継続的に行っている、Havenith, G.のグループ@Loughborough Universityの新しい論文です。

暑熱順化後には発汗量が増えるが、体幹部より特に末梢(論文上では上腕)でより発汗量が増えるという論文です。末梢での発汗量の増加は、表面積/体積の値が小さい体幹部より効果的だと考えられています。

個人的にはsweat カプセルやiodine-paperを用いて、発汗量増加のメカニズム(活動汗腺の増加?単一汗腺の発汗量の増加?イオン再吸収能?)を裏付けるデータがあればもっと面白かったと思います。

実験では6日間の介入を行っていますが、汗の適応は意外と早く起こるがわかります。臨床的にも暑熱馴化の指標になる可能性もあるかと思います。

増田