稲田大学 体温・体液研究室

ヒトの温度と水に関わる問題を解決する

Waseda University Body temperature and Fluid laboratory

2022/4/28 Journal Club

2022年度最初のJCになります.今回は研究員の渡邊が担当しました.
Effects of mental fatigue on endurance performance in the heat. Jeroen VAN Cutsem, Kevin DE Pauw, Luk Buyse, Samuele Marcora, Romain Meeusen, Bart Roelands. Medicine & Science in Sports & Exercise 2017. 49. 8. 1677-1687
長時間の認知要求の高い(アタマを使う)課題実施後に生じる精神的疲労は,運動中の努力知覚を増加させ,パフォーマンスを低下させますが,その低下が同様に努力知覚を増加させる熱ストレスにより増強されるかを検証した実験になります.
結果,運動パフォーマンスのさらなる低下はみられませんでした(呼吸・循環・代謝指標の変化なし).このことから,精神的疲労および熱ストレスによる努力知覚の増加は,同様の脳内神経機序により生じており,その底効果が運動パフォーマンスのさらなる低下を惹起しなかった理由であると結論付けられていました.